インデックス投資

SMTグローバルREITの運用コストと評価

三井住友トラストアセットマネジメントが運用しているSMTグローバルREITは、歴史の長い商品です。税抜き信託報酬0.55%で、すっかり過去の商品かと思いきや、現在でも安定した資金流入があります。不思議です。

SMTグローバルREIT

2008年1月9日に税抜き信託報酬0.82%で設定されました。ちょっと高めの水準でしたが、ローコスト先進国リートインデックスのさきがけ的存在です。eMAXIS先進国リートが税抜き信託報酬0.60%で設定されたのは1年9ヶ月後です。

次は信託報酬の引き下げ履歴です。

信託報酬の引き下げ履歴表

ベンチマークはS&P先進国REIT指数(除く日本)です。購入時手数料税抜き2%(上限)が設定可能です。また解約時信託財産留保額0.05%が設定されています。

先進国リートインデックスは株式に投資しないため、つみたてNISA適格要件を満たせません。そのため、SMTグローバルREITはつみたてNISA適格ではありません。

またiDeCoナビによるとSBIベネフィットシステムズのiDeCo口座で扱われています。

残念ながら2014年11月以前に分配金を出したことがあります。多くのインデックスファンドは資産形成のために無分配を貫いてくれています。過去のこととは言え、いつかまた分配するのでは、と思ってしまいます。

運用コスト

次は運用報告書から計算した運用コスト(トータルコスト)です。スリム先進国リートと比較しています。

運用報告書から計算したトータルコスト表

SMTグローバルREITの隠れコストは標準的な水準です。(今では相対的に)信託報酬が高いので、トータルコスト0.6748%は重く感じます。

リターン比較

先進国リートのリターン比較には、株式インデックスには見られない、理解できない現象が観測されます。そのことに注意しないで単純にある期間での騰落率を比較すると、間違った判断をしてしまいます。

スリム先進国リートとの比較

次はスリム先進国リートの設定直後を避けた、2019年11月15日から2021年3月5日までの、SMTグローバルREITとの比較です。

SMTグローバルREITとスリム先進国リートのリターン比較グラフ

青のラインはリターン差で、スリム先進国リートーSMTグローバルREITです。コロナショックによる株価暴落時に段差ができていますが、それを除くとわずかに右肩上がりです。運用報告書から計算したトータルコストには0.35%ポイント程度の差があるので、もっと右肩上がりになって欲しいところですがそうなっていません。

eMAXIS先進国リートとの比較

次は2015年年初から2021年3月5日までの、eMAXIS先進国リートとの比較です。比較期間におけるSMTグローバルREITの税抜き信託報酬は0.55%で、分配金は出していません。

eMAXIS先進国リートとSMTグローバルREITのリターン比較グラフ

青のラインはSMTグローバルREITーeMAXIS先進国リートです。税抜き信託報酬はSMTグローバルREITの方が0.05%ポイント安いので、右肩上がりで推移するのが期待ですが、その通りにはなっていません。

Funds-i 外国REITとの比較

次は2015年年初から2021年3月5日までの、Funds-i 外国REITとの比較です。比較期間における税抜き信託報酬は0.55%で並んでいます。

SMTグローバルREITとFunds-i 外国REITのリターン比較グラフ

青のラインはFunds-i 外国REITーSMTグローバルREITです。Funds-i 外国REITは何故かリターンが高く、運用報告書から計算したトータルコスト差と一致しません。不思議です。

たわら先進国リートとの比較

次はたわら先進国リートの設定直後を避けた、2016年1月15日から2021年3月5日までの、SMTグローバルREITとの比較です。

SMTグローバルREITとたわら先進国リートのリターン比較グラフ

青のラインはたわら先進国リートーSMTグローバルREITです。右肩上がりで推移するのが期待値ですが、先進国リートはそんなに簡単ではないようです。

売れ行きは

次は設定来の資金流出入額の累計の推移です。純資産総額は217億円です。これはこのブログでレビューしている先進国リートインデックスで最多です。

設定来の資金流出入額の累計の推移グラフ

よりローコストな選択肢がたくさんあるにも関わらず、安定した資金流入が継続しています。販売力の差でしょうか。SMT J-REITインデックスも同様に売れているんですよね。

次は同世代のeMAXIS先進国リートとFunds-i 外国REITもプロットしたものです。

同世代のeMAXIS先進国リートとFunds-i 外国REITもプロットしたグラフ

緑のラインがeMAXIS先進国リート、青のラインがFunds-i 外国REITです。2017年以降、eMAXIS先進国リートは勢いを失ないましたが、SMT J-REITインデックスは逆に資金流入を増やしました。

次はSMT J-REITインデックスとスリム先進国リートの比較です。

SMT J-REITインデックスとスリム先進国リートの資金流出入額の累計の推移グラフ

資金流入のペースはいい勝負です。びっくりですね。

評価:買う価値ありません

SMTグローバルREITは、eMAXIS先進国リートやFunds-i 外国REITと並ぶ、ローコスト先進国リートインデックスの先駆者です。その功績は評価しますが、今ではすっかり高コストな過去の商品になっており、今から買う価値はありません。

先進国リートに投資するのに、スリムシリーズ嫌いでなければ、スリム先進国リートをおすすめします。

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