新興国株式

SMT新興国株式の運用コストと評価

インデックス投資歴の長い方にとって、SMT新興国株式(旧STAM新興国株式)は懐かしく思えるかも知れません。MSCIエマージング・マーケットをベンチマークにした、日興インデックスファンド海外新興国株式、eMAXIS新興国株式と同世代の商品です。

かつては信託報酬の引き下げに前向きでしたが、eMAXIS新興国株式と並んでからは引き下げていません。

SMT新興国株式

2008年12月15日に税抜き信託報酬0.83%で設定されました。8ヶ月前に設定された、日興インデックスファンド海外新興国株式より0.02%ポイント安い水準でした。その後2回引き下げを行っています。

信託報酬引き下げ履歴表

SMTグローバル株式は税抜き3.0%を上限に購入時手数料を設定可能ですが、これは金融機関を選べば無料です。また、つみたてNISA適格で、つみたてNISA口座ではもちろんノーロードです。また、解約時信託財産留保額0.3%が設定されています。

運用コスト

次は運用報告書から計算した運用コスト(トータルコスト)です。スリム新興国株式と比較しています。

運用報告書から計算したトータルコスト表

SMT新興国株式の隠れコストは標準的な水準です。でも信託報酬が高いので、トータルコストは0.8435%と引いちゃいそうなくらい高いです。

昔は無分配ではなかった

日本のインデックスファンドは税制上の関係により、目論見書で「無分配」とうたえません。でも資産形成を目標にするなら、株式から得られる配当金は分配しないでファンド内で再投資した方が圧倒的に有利です。そのため、良質なインデックスファンドは受益者のために実質無分配を堅持してくれています。

SMT新興国株式も現在は無分配ですが、2014年11月までは配当金を出していました。

リターン比較

スリム新興国株式とのリターン比較

次はスリム新興国株式の税抜き信託報酬が0.189%なった2018年7月25日から2020年12月30日までの、SMT新興国株式とのリターン比較です。

スリム新興国株式とSMT新興国株式のリターン比較グラフ

青のラインはリターン差で、スリム新興国株式ーSMT新興国株式です。右肩上がりなのは期待通りです。

次はスリム新興国株式の運用コストを年率0.35%ポイント増量したものとの比較です。

スリム新興国株式の運用コストを年率0.35%ポイント増量したものとの比較グラフ

運用報告書から計算したトータルコスト差は0.44%程度あるのですが、実際のリターン差はそこまではないですね。どうしてそうなのかは分かりません。

eMAXIS新興国株式とのリターン比較

次はeMAXIS新興国株式の設定直後を避けた2009年11月16日から2020年12月30日までの、SMT新興国株式とのリターン比較です。

eMAXIS新興国株式とSMT新興国株式のリターン比較グラフ

青のラインはeMAXIS新興国株式ーSMT新興国株式です。SMT新興国株式は信託報酬を2回引き下げている、配当金を出したことがある、ということを考慮しても、青のラインの形状は期待外れです。

次は同じ期間における、eMAXIS新興国株式と日興インデックスファンド海外新興国株式の比較です。

eMAXIS新興国株式と日興インデックスファンド海外新興国株式のリターン比較グラフ

青のラインの形状は、それらしいです。この比較結果から受ける印象としては、SMT新興国株式よりもeMAXIS新興国株式、日興インデックスファンド海外新興国株式の運用の方が好ましいものに思えます。

売れ行きは

次は設定来の資金流出入額の累計の推移です。純資産総額は249億円です。このブログで扱っている主な新興国株式インデックスで、スリム新興国株式、eMAXIS新興国株式、日興インデックスファンド海外新興国株式に次いて4番目の多さです。

設定来の資金流出入額の累計の推移グラフ

高コストなのにまだ資金流入が続いています。

同世代の日興インデックスファンド海外新興国株式、eMAXIS新興国株式もプロットしました。

日興インデックスファンド海外新興国株式、eMAXIS新興国株式もプロットしたグラフ

青のラインのeMAXIS新興国株式は資金流入から資金流出に変わりつつあります。緑のラインの日興インデックスファンド海外新興国株式は安定した人気を獲得しています。

評価:買う価値ありません

MSCIエマージング・マーケットに投資するなら、スリム新興国株式一択です。SMT新興国株式は過去の商品で、もう買う価値ありません。

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