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【S&P500連動ETF】SPLGはVOOの代わりになりますか?

SPLGのベンチマークはS&P500種指数でVOOと同じですが、取引価格はVOOのわずか13%程度でしかありません。ETFは通常取引価格の倍数でしか買えないので、取引価格が高いと少額投資しにくいというデメリットがあります。そのためVOOの代わりにSPLGに投資している人もいるようです。

このSPLG、S&P500種指数に投資する際にVOOの代わり(第二の選択肢)になるでしょうか。

SPLG

SPLGはステート・ストリート・グローバル・アドバイザーズが運用している米国籍ETFです。2020年1月24日(コロナショックによる株価暴落が始まる1ヶ月前)に、連動する指数(ベンチマーク)をSSGA大型株式指数からS&P500種指数に変更しました。経費率は0.03%でVOOと同率です。

大きく違うのが取引価格です。

  • VOO:414ドル(4.34万円)
  • SPLG:53ドル(0.56万円)

遊びで端株が買えるサービスを利用するのではなくて、S&P500種指数に連動する米国籍ETFにしっかり投資したい場合、取引価格が高いのはデメリットになります。

  • 取引価格が高いと少額投資しにくい。VOOは4.34万円の倍数でしか投資できないが、SPLGなら0.56万円の倍数で良い。
  • 年4回得られる配当金の再投資も取引価格の倍数でしかできないので、SPLGの方が再投資しやすい。

SPLGが買える証券会社

楽天証券、SBI証券、マネックス証券で買えます。

買付手数料が無料化されていない

楽天証券、SBI証券、マネックス証券はVOOの買付手数料を無料化しています。(売却時手数料は無料化されていません。)が、3社ともSPLGは無料化の対象外です。

なお正確には、マネックス証券のVOOの買付手数料無料化は税抜きの手数料のキャッシュバックなので、楽天証券、SBI証券の方が有利です。

NISA口座だと買付手数料は無料

NISA口座だと買付手数料は無料ですが、証券会社によってその実施内容の差異があります。SBI証券が優秀です。

楽天証券

楽天証券はNISA口座における米国籍ETFの買付手数料を全額キャッシュバックしています。が、これはキャンペーン扱いであり、最近サービス改悪が続いている楽天証券の現状を考えると、永続的だと思わない方がいいかも知れません。

このキャンペーンは「いつまで実施するかを定めていないもの」というのは楽天証券に確認済みです。(なのでいつでも終了できます。)

SBI証券

SBI証券はNISA口座におけるETFの買付手数料を恒久的に無料化しています。

マネックス証券

マネックス証券はNISA口座における米国ETFの買付手数料を恒久的に全額キャッシュバックしています。

SPLGの買付手数料

楽天証券、SBI証券、マネックス証券の米国籍ETFの買付手数料は横並びで同一です。

  • 1注文あたりの約定代金の税込み0.495%
  • 上限は税込み22ドル

5万円購入時だと税込み248円程度になります。

流動性

流動性が低いと普段の売買を安心して行えないものですが、SPLGの純資産総額は1.4兆円を超えており問題ありません。

SPLGとVOOのトータルリターン比較

次はSPLGとVOOのトータルリターン比較です。年4回出る配当金を国内課税なしで再投資したもの(円換算後)です。SPLGがベンチマークをS&P500に変更した直後から2022年1月31日までです。

SPLGとVOOのトータルリターン比較グラフ、2020年1月27日から

青のラインはリターン差で、SPLGーVOOです。わずかに右肩上がりの直線なので、SPLGとVOOのトータルコストはほぼ同じと言えます。

バラバラと存在する大きなトゲは、SPLGとVOOで配当金が出るタイミングが違うために生じたものです。次はSPLGのトータルリターンと取引価格を比較したものです。

SPLGのトータルリターンと取引価格を比較したグラフ

階段状になっているところで配当金が出ています。

日本の投資信託だと、信託報酬は激安だけど実際のトータルコストはそうでもない残念な商品が散見されますが、SPLGは経費率がVOOと同じ、現実のパフォーマンスも同じで素晴らしいです。

買付手数料 vs 機会損失

VOOの取引価格の高さが気にならないほど入金力が高い人、VOOの保有資産額が大きいため配当金の再投資も普通にできますという人は、買付手数料が無料化されているVOOが有利です。

SPLGは(特定口座の場合)買付手数料はかかるけど少額投資に向くので、入金力がそれほど高くない場合にも適宜買い付け(投資)が可能である点がメリットです。

この機会損失が少ないというメリットが買付手数料がかかるデメリットを超えるかという問題を、誰もが納得する方法で論じるのは不可能です。それを踏まえた上で、考えました。

評価の割れそうな計算

SPLGの買付手数料は税込み0.495%です。円をドルに替える手数料はSPLGもVOOも変わらないのでここでは無視します。

SPLGは取引価格が安いから投資可能な予算が少ない時にVOOより早く投資できるという話は、0.495%の手数料を負担してでも1ヶ月以上早く投資できた方が有利かどうか、という議論に集約されます。つまり、S&P500の期待リターンが0.495%×12=5.94%以上であれば1ヶ月遅れて投資するVOOに手数料負けしません。

S&P500の期待リターンを年率6%程度とするなら、SPLGをVOOより1ヶ月早く投資する場合で互角、2ヶ月以上早く投資できるなら十分勝てる、という認識です。

SPLGがS&P500種指数連動になってからだと

次はSPLGがベンチマークをS&P500種指数に変更してからの、取引価格の推移(円換算後)です。

SPLGがベンチマークをS&P500種指数に変更してからの、取引価格の推移(円換算後)のグラフ

複利で年率19%の成長でした。これだけリターンが高いと、買付手数料を負担してでもSPLGをVOOより1ヶ月以上早く買えたなら、十分意味があったと言えます。

結論:強気相場での少額投資ならVOOより有利

SPLGのトータルコストはVOOと変わらないため、純粋にS&P500に投資するという観点なら取引価格が安くてより買いやすいSPLGは魅力的です。問題は買付手数料です。特定口座で投資するなら手数料負けしないようにすべきです。NISA口座なら手数料負けを気にしなくていいので、SPLGの方が確実に有利です。

手数料負けしないためには、1ヶ月あたり年率6%の期待リターンが必要です。よって、明らかな弱気相場では手数料負けしやすくなるという特性を理解して臨むのがいいでしょう。強気相場でS&P500の期待リターンが年率6%を超えているなら、VOOより1ヶ月以上早くSPLGを投資するのは効果的と言えます。

この記事を書きながら改めて思ったことは、(銘柄が限定されているものの)買付手数料が無料化されているETFの優位性です。税込み0.495%は地味に大きいです。また、次のどちらかが実現されるといいと思いました。

  • VOOが株式分割で取引価格が1/5程度に下がる。
  • SPLGの人気が出て、買付手数料無料化対象ETFに選ばれる。

なお、この記事を書くモチベーションのひとつに、VOOというブランド信仰に感化されず、実利を求めてSPLGに投資している人を応援したいと思ったことは内緒です。

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