先進国株式

ステートストリート先進国株式の運用コストと評価

MSCIコクサイ連動商品はたくさんありますが、ステートストリート先進国株式は僕の理解を超えた謎の存在です。運用報告書から計算したトータルコストはスリム先進国株式より0.1%も高いにも関わらず、スリム先進国株式よりも高パフォーマンスなのです。

そんな馬鹿なと思われる方だけ読み進めてください。そんなこと別にどうでもいいやって方にはこちらがおすすめです。

更新情報

参照しているデータを最新版に更新しています。

ステートストリート先進国株式

2016年5月9日に税抜き信託報酬0.21%で設定されました。当時の最安水準でしたが、楽天証券のラップ口座用で、一般販売用ではありませんでした。一気に興味が失せたことでしょう。その後0.20%に引き下げられていますが、現在でもラップ口座専用商品のままです。

ノーロードですが、解約時信託財産留保額0.3%が設定されています。

ステートストリート先進国株式は楽天証券のラップ口座専用のため、つみたてNISA適格ではありません。

じゃあもうどうでもいいやと思うところですが、実はステートストリート先進国株式のパフォーマンスはスリム先進国株式より高いのです。マジですか?

楽天証券のラップ口座

サービス名を「楽ラップ」と言います。一度は耳にしたことがあるかも知れません。

ラップサービスは、一人ひとりの資産運用に対する考え方に沿った運用方針に基づいて、銘柄選びや売買・管理をすべて任せる「投資一任契約」を結ぶサービスです。
これまでは富裕層向けのサービスとして利用されていましたが、 楽ラップでは、対面での運用方針の確認といったプロセスをロボアドバイザーが担っており、より手軽に低コストで資産運用を始めることができます。

引用:楽ラップ

投資信託は目論見書にある運用方針を信じて資産運用を託します。その対価として信託報酬と隠れコストを負担します。投資一任契約は、投資信託を組み合わせた運用を任せるわけですが、その分余計にコストを支払います。投資信託のコスト+おまかせで資産運用するコストが必要になるわけです。

たとえ百歩譲るとしても、自分に向いていそうな投資信託を探して買う方が絶対いいです。毎年の投資可能予算が40万円程度なら、つみたてNISAで信託報酬が0.5%未満のものを選択するだけでいいです。間違ってもラップサービスには近付かないことです。

運用コスト

次は運用報告書から計算した運用コスト(トータルコスト)です。スリム先進国株式と比較しています。

運用報告書から計算したトータルコスト表

ステートストリート先進国株式の隠れコストは標準的な水準です。トータルコストには0.13%ポイントの差があります。これだけのコスト差があれば、パフォーマンスでスリム先進国株式が負けることなんてないはずです。

リターン比較

スリム先進国株式との比較

次はスリム先進国株式とのリターン比較です。スリム先進国株式が信託報酬を0.1095%に引き下げた、2018年1月30日から2021年7月9日までです。

ステートストリート先進国株式とスリム先進国株式のリターン比較グラフ

青のラインはリターン差で、ステートストリート先進国株式ースリム先進国株式です。明らかな右肩上がりなので、ステートストリート先進国株式の方が高パフォーマンスです。ありえないと思いませんか。

次はステートストリート先進国株式の運用コストを年率0.07%ポイント増量したものとの比較です。

ステートストリート先進国株式の運用コストを年率0.07%ポイント増量したものとの比較グラフ

青のラインはほぼフラットになりましたので、ごまかしの効かない基準価額データの比較結果は、ステートストリート先進国株式の方がスリム先進国株式より0.07%ポイント程度低コストであることを示唆しています。ありえないと思いませんか。

ニッセイ外国株式との比較

次はニッセイ外国株式のとのリターン比較です。ニッセイ外国株式が信託報酬を0.1090%に引き下げた、2018年8月21日から2021年7月9日までです。

ステートストリート先進国株式とニッセイ外国株式のリターン比較グラフ

青のラインはリターン差で、ステートストリート先進国株式ーニッセイ外国株式です。明らかな右肩上がりなので、ステートストリート先進国株式の方が高パフォーマンスです。ありえないと思いませんか。

解けない謎

基準価額データの比較はさんざんやっていますが、ここまで運用報告書から計算したトータルコストと一致しない例を他に知りません。実に不思議です。僕の理解を超えています。

売れていません

次は設定来の資金流出入額の累計の推移です。純資産総額は11.21億円しかありません。

設定来の資金流出入額の累計の推移グラフ

楽ラップ専用商品なので、一般販売されているMSCIコクサイ連動商品と比較するのはものすごい無理がありますが、この売れ行きには納得してしまいます。なお、売れない理由が、楽ラップの資産総額が少ないからなのか、楽ラップのファンドマネージャーがステートストリート先進国株式に資産を振り向けていないためかは分かりません。

評価:縁のない商品です

楽ラップには近付かない方がいいと思います。複数の投資信託を混ぜて運用された時点で、本当にわけがわからないアクティブファンドに投資している状態になります。参考指数も何もないので、パフォーマンス比較もできません。

低コストで良質なインデックスファンドの中から、自分の好み、リスク許容度、期待リターンに照らして選択するのがいいです。その観点では、ステートストリート先進国株式は縁のない商品です。忘れてください。

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