インデックス投資

我が家のインデックス投資を振り返って思うこと

我が家のインデックス投資も元本が大きくなり、コロナショック後の金融緩和バブルで含み益が過去最高を更新しました。しかし2022年は変動率が高く、2021年末と比較すると、税引前評価額はマイナス362万円と厳しいものでした。

その、我が家のインデックス投資を振り返ります。

更新情報

投資元本、含み益、利益率のグラフを更新しています。

過去の暴落

前フリが不要な方はここまで飛ばして下さい。

リーマンショック

次はIVV(S&P500種指数に連動するETF)のトータルリターンの設定来の推移です。縦軸は対数です。

IVVの設定来のトータルリターンの推移グラフ

赤の矢印の位置の大きな暴落が、泣く子も黙るリーマンショックです。赤の矢印の位置の前から下落傾向でしたが、突如急落を始めました。

リーマンショック前の最高値まで回復できたのは2013年6月です。リーマンショックの底は2009年3月だったので、回復に4年3ヶ月もかかりました。

このグラフを見ると、黄色の丸で囲った期間はボックス相場で、後になって振り返るととても安く買えた、仕込めた、またとない買い場でした。このリーマンショック直後からインデックス投資を始められていた人は、とても幸運だったと思います。

これは僕の実体験ですが、ある方の運用成績を見てとてもうらやましく思っていた時期がありました。その方はリーマンショック直後に米国FirsTrade証券でVTをガッツリ買い始めたそうなのですが、税引前利益率が120%を超えていました。そしてすでに経済的自由は手に入れたと明言されていました。

その方がリーマンショック前にVTをガッツリ買っていたら、その後の展開は違ったものになっていたと思います。大きな暴落にはいつ遭遇するかは運次第なので、その方はとても幸運だったと言えるでしょう。

そして、知り合いの和尚様と違って人間ができていない僕は、2017年頃に「リーマンショックの直後からインデックス投資を始められていたらなあ」と無理なことを思ったわけです。

チャイナ・ショック

黄色の丸で囲ったところでチャイナ・ショックに遭遇しました。

IVVの設定来のトータルリターンの推移グラフ、チャイナ・ショック

次はIVVの設定来の最大下落率の推移です。

IVVの設定来の最大下落率の推移グラフ

赤の矢印の位置がリーマンショックです。100年に1度の大暴落と言われるだけあって、下落率は60%を超えています。青の矢印の位置がチャイナ・ショックです。こうして見ると、かわいいものです。

でも、僕の感覚は違っていました。僕がインデックス投資を漫然と始めたのは2014年ですが、インデックス投資について考えるようになったのは2017年でした。その頃、次のような、良くあるグラフを見てこう思ったのです。

2013年から2018年のIVVトータルリターンの推移グラフ

これは2013年年初から2018年末までの、IVVトータルリターンの推移です。青の丸で囲ったところがチャイナ・ショックです。またとない買い場に見えますよね。どうしてそのチャンスを活かせなかったのかと。(当時はインデックス投資を漫然としていたので、絶好の買い場で追加投資しようという考えに至らなかったのです。)

コロナショック

次は2018年年初からの、IVVトータルリターンの推移です。赤の矢印の位置がブラック・クリスマス、青の矢印の位置がコロナショックです。

2018年年初からの、IVVトータルリターンの推移グラフ

ブラック・クリスマスはスルーした人も多いと思います。下落率は20%を超えましたが、一瞬の出来事でしたからね。

コロナショックは下落率が30%を超える激しいものでしたが、わずか1ヶ月ちょっとで底を打ち、その後驚異的な速度で回復し、さらに上昇を続けています。多くの人が現状をバブルだと考えるのも無理はないですよね。

僕はブラック・クリスマスとコロナショック時にあらかじめ決めてあったルールに従って、機械的に追加投資を行いました。その結果、ボートフォリオは無リスク資産とのバランス的に完成に近付いて来ています。そして、金融緩和によるお金ジャブジャブのバブリー相場で含み益が過去最高を更新している今、いい時にスリム先進国株式に集中投資を始められて良かった、とてもラッキーだったと思っています。

人とはなんて自己中心的な生き物なのかと思っていましますね。

過去を振り返って思うこと

次はスリム先進国株式の設定来の基準価額の推移です。右端は2022年12月30日です。

スリム先進国株式の設定来の基準価額の推移グラフ

我が家は複数種類の投資信託を経て、2018年10月からスリム先進国株式に集中投資するようになりました。次は運用成績を公開している記事からの引用です。

2018年10月の運用成績一覧表

当時のスリム先進国株式の元本は755万円でした。次はそれから4年2ヶ月後の状態です。

運用成績一覧表、2022年12月

元本は4,033万円まで増えました。積立投資+暴落時の追加投資の結果です。そして前記グラフの水色の水平線は、平均取得価額です。乱暴な表現をすると、水色の水平線の水準(基準価額)で、スリム先進国株式に4,033万円一括投資したのと等価です。

現在は青の水平線の水準です。ピーク時からは10%程度下がりました。

スリム先進国株式に集中投資してきた結果

運用成績を記録したエクセルファイルからデータを引っ張り出して整理しました。次は我が家がスリム先進国株式に集中投資を始めた2018年10月以降の元本、評価額、利益率の推移です。右端は2022年12月末です。

スリム先進国株式に集中投資を始めた2018年10月以降の元本、評価額、利益率の推移グラフ

  • 赤のラインが元本です。積立投資を基本にしていますが、ブラック・クリスマス時とコロナショック時に追加投資をしたのでその期間に大きく増えています。
  • 緑のラインが税引前評価額です。コロナショック後の伸びが顕著です。
  • 青のラインが利益率です。ブラック・クリスマス時とコロナショック時にはマイナスになりました。

次は基準価額と平均取得価額の推移です。平均取得価額は月次でプロットしています。

基準価額と平均取得価額の推移グラフ

基準価額は強気相場では右肩上がりになるので、積立投資をすればするほど平均取得価額は上がります。よってスリム先進国株式の場合、積立投資を継続していると平均取得価額は上昇傾向になります。

基準価額が平均取得価額より低い時に(元本と比べて小さすぎない額を)投資すると、平均取得価額は下がります。ブラック・クリスマス時とコロナショック時に追加投資した際に下がっているのが分かると思います。

コロナショック後のバブリーな強気相場(金融緩和バブル相場)で基準価額がガンガン上昇しているのに、平均取得価額の上昇率は小さいです。これは元本に対して積立投資額の比率が小さいためです。

そして平均取得価額と現在の基準価額の比が、税引前利益率です。このあたりの算数については次の記事で解説してます。

なお、この平均取得価額のグラフは6口座全体で見た結果ですが、買付の仕方は口座によって一様ではないため、おかしな動きに見えるところがあります。

買い持ちできた人が優勝

最近インデックス投資を始めた人は、特に、コロナショックによる株価暴落の直後から始めたかったとか、暴落の底でガッツリ買いたかったとか思うかも知れません。僕がその立場なら間違いなく思っちゃいますね。

でもコロナショックで暴落していた期間はとても短かったし、暴落時にたくさん買うのは「言うは易く行うは難し」です。そして、もう察しが付いていると思いますが、インデックス投資をいつ始めても買い持ちを継続できれば良いのです。時間はかかっても、積立投資を継続して元本が十分大きなった頃に過去を振り返ると、あの時から始められてラッキーだったと思うはずです。多分。

そうです。買い持ちできた人が優勝です。

恵まれない時もあるかも

過去12年ぐらいの米国株式(先進国株式も)は、いつ投資を始めても大した我慢を強いられることなく高いリターンを享受できました。(2022年は除きます。)絶好調が続いているわけです。コロナショックは、リーマンショック後のまともな(規模の大きな)暴落でしたが、きわめて短期間で回復したため、投資家としてはそれほど苦しまなかったのではないでしょうか。(逆に間違った感覚を植え付けてしまったかも知れません。)

でも、良く言われるように、もっと過去には長い低迷を経験した時期もありました。将来どこかのタイミングで暴落後5年間も低迷する、ということもあるかも知れません。誰しもそのような状況は避けたいでしょうが、それもリスク資産に投資する以上は負わねばならないリスクです。

買い持ちを続けて優勝するには、そういう恵まれない時が来てもインデックス投資から退場しないで済むように、リスクを取りすぎないことが重要です。

ちょうど今、金融緩和バブルの後遺症であるインフレに加えてロシアによる侵略戦争によって株式相場は厳しくなりつつあります。日本だと円安効果であまりダメージを喰らっていませんが、2023年はそうも行かないかも知れません。

これから恵まれない時を迎えるとしても、買い持ちを継続するのが最善策だと思います。その準備はできていますか。

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