国内株式

TORANOTECアクティブジャパンの運用コストと評価

アクティブファンドは高い信託報酬を払う代わりに、インデックスファンドよりも十分に高いパフォーマンスを提供し続けることができてこそ、存在価値があります。でもそれは簡単なことではありません。

商品が掃いて捨てるほどある現在では、圧倒的なパフォーマンスを出せないとそもそも注目してもらえません。何かをきっかけにして人気を獲得しないと、行きつく先は繰上償還です。

TORANOTECアクティブジャパン

2017年9月29日に税抜き信託報酬0.8%で設定されました。国内の中小型株に投資するアクティブファンドです。同種のアクティブファンドとしては信託報酬は抑え気味です。

ファンドの目的

引用:目論見書

海外株式に進出する前のひふみのようです。パフォーマンスはファンドマネージャーの能力と運で決まりますね。

運用会社はトラノコシリーズと同じTORANOTEC投信投資顧問です。でもなぜかTORANOTECアクティブジャパンはトラノコシリーズのサービス対象外で、楽天証券やSBI証券で普通に買えます。

TORANOTECアクティブジャパンは設定されてからまだ3年なので、つみたてNISAの適格申請ができません。また、設定から5年経過しても純資産総額が50億円を超えていないと適格申請できません。これは現状の人気では不可能に思えます。

運用コスト

次は運用報告書から計算した運用コスト(トータルコスト)です。ひふみプラスと比較しています。

運用報告書から計算したトータルコスト表

TORANOTECアクティブジャパンは隠れコストが高いです。次は隠れコストの明細です。

隠れコストの明細表

売買委託手数料と監査費用が高いです。売れてなくてもやる気を出して欲しいですね。

リターン比較

TORANOTECアクティブジャパンは参考指数を設けていません。国内株式に投資するアクティブファンドなので、比較にふさわしい商品を選択しました。

赤のラインがTORANOTECアクティブジャパン、緑のラインが比較対象です。青のラインはリターン差で、TORANOTECアクティブジャパンー比較対象です。

スリム国内株式(TOPIX)とのリターン比較

TOPIXを大きくアウトパフォームできないようでは、高いコストを負担する価値がありません。次はTORANOTECアクティブジャパンこの設定直後を避けた、2017年10月20日から2020年9月4日までの、スリム国内株式(TOPIX)との比較です。

TORANOTECアクティブジャパンとスリム国内株式(TOPIX)のリターン比較グラフ

この比較期間では30%ポイントを超える差が生まれていますが、TORANOTECアクティブジャパンはTOPIXを常時アウトパフォームしていたわけではありません。でも、高い運用コストを負担するだけの価値はありそうです。

ひふみプラスとのリターン比較

次はひふみプラスとの比較です。グラフのスケールは同じです。

TORANOTECアクティブジャパンとひふみプラスのリターン比較グラフ

株価暴落前はTORANOTECアクティブジャパンの方が高パフォーマンスでした。株価暴落からの回復の様子は互角です。

iFree S&P500とのリターン比較

次はiFree S&P500との比較です。グラフのスケールは同じです。

TORANOTECアクティブジャパンとiFree S&P500のリターン比較グラフ

国内の中小型株に投資するアクティブファンドと、S&P500インデックスを比較するのは不適切かも知れません。この比較結果はS&P500のパフォーマンスの高さを示していますね。

セゾン資産形成の達人ファンドとのリターン比較

次はセゾン資産形成の達人ファンドとの比較です。グラフのスケールは同じです。

TORANOTECアクティブジャパンとセゾン資産形成の達人ファンドのリターン比較グラフ

この比較期間だと20%ポイントを超える差が生まれていますが、良く見ると互角ですね。次は2018年年初からの比較です。グラフの縦軸は同じです。

2018年年初からの比較グラフ

セゾン資産形成の達人ファンドは全世界の株式に投資するアクティブファンドなので、この比較も不適切かも知れません。

超絶不人気です

次は設定来の資金流出入額の累計の推移です。純資産総額は1.99億円しかありません。

設定来の資金流出入額の累計の推移グラフ

設定直後を除いて、資金流出傾向が続いています。これは厳しいですね。

その程度のパフォーマンスでは売れません

TORANOTECアクティブジャパンを販売しているのは次の5社です。

  • SBI証券
  • 楽天証券
  • 松井証券
  • TORANOTEC投信投資顧問
  • 香川証券

トラノコシリーズも不人気で顧客の導線になっていませんから、注目してもらうには圧倒的なパフォーマンスが必要です。現状程度のパフォーマンスが話題になることはありませんから、売れなくて当然です。

評価:おすすめしません

隠れコストは高いですが、トータルコストは許容範囲だと思います。でもパフォーマンスは圧倒的ではありません。国内株式に投資するアクティブファンドが嫌いでないなら、運用コストとパフォーマンスで考えれば悪くない選択肢だと思います。

ところが超絶不人気で(知名度なさ過ぎ?)、このままでは繰上償還コースです。目論見書には受益者権数がいくら未満なら、という記載がありませんが、現状のままだと事業として成立しないのは明らかです。

繰上償還のリスクが高いと感じる商品は避けるべきです。

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