統計的には積み立て投資よりも一括投資の方が利益率が高くなる確率が高いのと同じ理屈で、毎営業日積み立てよりも毎月積み立ての方が利益率が高くなる確率は高いです。
基準価額が変動しながらも右肩上がりで伸びるなら、毎月初積み立ての方が有利です。毎営業日積み立てよりも平均取得価額を下げられます。逆に右肩下がり、または上げ下げがあっても一定の範囲から出ないボックス相場の場合は毎営業日積み立ての方が有利です。
したがって、基準価額が右肩上がりで成長する強気相場で毎営業日積み立てをする意味はありません。単に報われない無駄なことをしているだけです。もし、月初に積み立てた直後に基準価額が大きく下がったら高値づかみをしたと後悔してしまうのであれば、毎営業日積み立てに意味がないとは言いません。でもそれって毎月の積み立て額が大きすぎないですかね。
では株価が乱高下し、多くの資産の年初来のリターンがマイナスで終わった2018年はどうだったでしょうか。結論はタイトルにもある通り、毎営業日積み立てが有利でした。毎月積み立てよりもマイナスの度合いが低くてすみました。それはすなわち平均取得価額を毎月積み立てよりも低くできたためで、株価が回復して基準価額が上昇すればプラスのリターンの差であらわれます。
比較方法
2018年年初から毎営業日5,000円積み立てた場合と、その月の営業日数×5,000円を月初に積み立てた場合の12月28日の利益率を比較します。本当はそんな積み立て方にはならないのですが、投資元本を同じにするためです。次のインデックスファンドに登場して頂きました。
- スリム先進国株式
- スリム新興国株式
- スリムTOPIX
- スリムバランス(8資産均等型)
- 楽天全世界株式
- 楽天全米株式
スリム先進国株式
利益率は-9.6% vs -10.3%で毎営業日積み立ての方が有利でした。
スリム新興国株式
利益率は-11.0% vs -12.2%で毎営業日積み立ての方が有利でした。
スリムTOPIX
利益率は-12.5% vs -13.7%で毎営業日積み立ての方が有利でした。
スリムバランス(8資産均等型)
利益率は-4.4% vs -4.9%で毎営業日積み立ての方が有利でした。
楽天全世界株式
利益率は-10.3% vs -11.0%で毎営業日積み立ての方が有利でした。
楽天全米株式
利益率は-8.8% vs -9.2%で毎営業日積み立ての方が有利でした。
まとめ:2018年は毎営業日積み立てが有利でした
一覧表にしました。差は毎営業日積み立てー毎月積み立てです。
これらのインデックスファンドだと、新興国株式と国内株式の下落が顕著だった分が「差」にあらわれています。
元本は約123万円(銘柄で違います)なので、1%ポイントの差は税引前で1.2万円の差に相当します。この場合はどちらも含み損なので、このまま売却しても課税されませんが、まったくうれしくないですね。