国内リートは、人気の高いスリムバランス(8資産均等型)に1/8含まれているので、それと意識することなく投資している人も多いことでしょう。次の記事で不動産投資の代わりとして国内リートインデックスを紹介しました。
どんな資産クラスにも良い時と悪い時がありますが、2018年以降の国内リートインデックスは好調です。次は2018年年初からのeMAXIS TOPIXとeMAXIS国内リートのリターン比較です。
赤のラインのTOPIXが冴えないのに対し、緑のラインの国内リートは安定した成長を続けています。この傾向がずっと続く保証はありませんし、国内不動産の将来を予想するのは難しく、僕には良い投資先なのかどうかは分かりません。
もし、国内リートインデックスファンドを買うとしたら、どれがいいでしょうか。
国内リートインデックスファンド
主な国内リートインデックスファンドを設定日の古い順に並べました。
残念ながらスリムシリーズにはありません。運用方針から計算したトータルコストが安いのは、たわら国内リートとニッセイJリートですが、それはごまかしの効かない基準価額データにも反映されているでしょうか。
まとめてプロット
比較対象の中で最後に設定されたSmart-i Jリートの設定日直後を避けた2017年9月15日から比較します。
これでは違いが分かりませんが、凡例にある利益率を見るとFunds-i J-REITが一番高いです。そこでFunds-i J-REITと一本ずつリターン差を見ることにします。
Funds-i J-REIT vs ニッセイJリート
Funds-i J-REITの方がリターンが高いです。
Funds-i J-REIT vs 三井住友DC日本リート
Funds-i J-REITの方がリターンが高いです。
Funds-i J-REIT vs Smart-i Jリート
Funds-i J-REITの方がリターンが高いです。
Funds-i J-REIT vs たわら国内リート
Funds-i J-REITの方がリターンが高いです。
Funds-i J-REIT vs eMAXIS国内リート
Funds-i J-REITの方がわずかにリターンが高いです。
Funds-i J-REIT vs iFree J-REIT
Funds-i J-REITの方がリターンが高いです。
Funds-i J-REIT vs iシェアーズ国内リート
Funds-i J-REITの方がリターンが高いです。
運用報告書にある数値と合いません
運用報告書にはすべてのコストが記載されているわけではないが、基準価額にはすべてのコストが反映されていると言われます。よって、ベンチマークに忠実な運用がなされている場合、運用報告書にある数値よりも、ごまかしの効かない基準価額データの方が信頼できます。
- Funds-i J-REITとeMAXIS国内リートのリターン差がわずかなのは、運用報告書通りです。
- 他はどれもFunds-i J-REITよりリターンが低いです。それは、実際の運用コストはFunds-i J-REITより高いからだと思われます。それがどうして運用報告書の数値に反映されていないのかは謎です。
たわら国内リート vs ニッセイJリート
たわら国内リートとニッセイJリートのトータルコストは、運用報告書によるとほぼ同じ(0.274%と0.276%)です。
でもリターン実績を比較すると明らかにたわら国内リートの方がリターンが高いです。638日間で0.3%ポイント程度の差が生まれているので、年換算すると0.17%ポイント程度になります。運用報告書からはそんな差があるとは読めません。
売れ行きは
次は設定来の純資産総額の推移です。
多い順に、eMAXIS国内リート、ニッセイJリート、Funds-i J-REIT、たわら国内リートです。残りは20億円以下です。
次は総口数の推移です。
全体的に人気に陰りが見られる中、たわら国内リートは順調に増えています。
人気とリターン(パフォーマンス)が一致しないのが気持ち悪いですね。
結論
納得できていませんが、リターン実績と運用報告書の数値が合わず、リターン実績を重視するとFunds-i J-REITがおすすめになります。eMAXIS国内リートでも良いと思います。
この比較結果から、もしeMAXIS国内リートのスリム版が設定されたら間違いなくベストバイになりそうです。国内リートへの投資を単品で行いたい人にとっては大きな福音になることでしょう。