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NEXT FUNDS NASDAQ-100【1545】の運用コストと評価

コロナショック後の金融緩和バブル相場では、NASDAQ100指数が注目を浴びました。その最大の要因は驚異的なパフォーマンスでしょう。NASDAQ100指数に投資する方法はいくつかありますが、NEXT FUNDS NASDAQ-100【1545】もそのひとつです。

更新情報

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NEXT FUNDS NASDAQ-100【1545】

野村アセットマネジメントが運用している、NEXT FUNDS NASDAQ-100【1545】はNASDAQ100指数に連動する国内籍ETFです。そのため海外ETFであるQQQよりは手軽に買えます。

  • 設定されたのは2010年8月。
  • 信託報酬は税抜き0.20%
  • 目論見書には信託財産留保額0.10%の記載がありますが、1545を証券会社を通して購入する際には適用されません。
  • 売買単位が1株なので、ざっくり1.8万円の倍数で買えます。以前は10株だったので買いにくかったです。
  • 8月決算で年1回、配当金が出ます。国内籍ETFなので、配当金への二重課税が自動的に調整されます。

次は信託報酬引き下げ履歴です。

NEXT FUNDS NASDAQ-100【1545】の信託報酬引き下げ履歴表

0.20%への引き下げは明らかにMAXISナスダック100【2631】への対抗ですね。

QQQの現在の取引価格は390ドル程度なので、ざっくり4.4万円の倍数でしか買えません。iFree NEXT NASDAQ100なら、100円以上1円単位で買えます。

それぞれにメリット・デメリットがあるので、自分に最もあったものを選択すれば良いです。

目論見書にある謎の費用

1545の目論見書には、購入時にかかる費用として0.10%の記載があります。

引用:目論見書

購入時信託財産留保額のようにも見えますが、ならばそのように表現するはずです。野村アセットマネジメントに電話で問い合わせたところ、次の回答をもらいました。

これは大口顧客が2万口以上の注文を野村アセットマネジメントに行う際にかかる費用であって、一般のお客様が証券会社を通して1545を購入される場合には適用されません。

でもこの記載内容ではそう解釈されず、一般の受益者が購入する際にも適用されると勘違いしてしまうし、そういう理解が広まるのは1545にとって不利益でしかないですよね、という話もしました。可能かどうかは分かりませんが、記載内容を工夫するなりして、購入時に0.10%の費用は発生しないことを周知した方がいいですね。

なお信託財産留保額0.10%の記載がありますが、これも1545を証券会社を通して購入する際には適用されません。

運用コスト

NEXT FUNDS NASDAQ-100は、信託報酬以外に次の費用がかかります。

NEXT FUNDS NASDAQ-100で信託報酬以外にかかる費用

引用:目論見書

これら信託報酬以外の費用がいくらなのかは、運用報告書に記載された費用明細から計算できます。ところが、NEXT FUNDS NASDAQ-100は運用報告書を作成しません。決算書を見ても僕にはこれらの費用を(自信を持って)計算することができません。

でもNASDAQ100連動商品とリターン比較をすることで、運用コストの相対的な大小を推測できます。

リターン比較

QQQトータルリターンとNEXT FUNDS NASDAQ-100トータルリターンの比較

NASDAQ100指数に連動する商品の実力を知るには、QQQトータルリターンと比較するのが良いです。が、NEXT FUNDS NASDAQ-100は年1回配当金を出すので、配当金に国内課税しないで再投資したトータルリターンを生成して比較します。

次はNEXT FUNDS NASDAQ-100の設定直後を避けた、2010年9月1日から2022年5月31日までの、QQQトータルリターンとの比較です。

QQQトータルリターンとNEXT FUNDS NASDAQ-100トータルリターンの比較グラフ

青のラインはQQQトータルリターンーNEXT FUNDS NASDAQ-100トータルリターンです。明らかにQQQの方が低コストです。

次は比較期間を2018年10月1日から2022年5月31日までに変更したものです。

QQQトータルリターンとNEXT FUNDS NASDAQ-100トータルリターンの比較グラフ、2018年10月1日から

次はQQQトータルリターンの運用コストを年率0.4%ポイント増量したものとの比較です。

QQQトータルリターンの運用コストを年率0.4%ポイント増量したものとの比較グラフ

青のラインはほぼフラットになりました。直近は増量し過ぎですが、これはNEXT FUNDS NASDAQ-100が税抜き信託報酬を0.20%に引き下げたためと思われます。

iFree NEXT NASDAQ100とNEXT FUNDS NASDAQ-100トータルリターンの比較

次はiFree NEXT NASDAQ100の運用が安定した、2018年10月1日から2022年5月31日までの、NEXT FUNDS NASDAQ-100トータルリターンとの比較です。

iFree NEXT NASDAQ100とNEXT FUNDS NASDAQ-100トータルリターンの比較

青のラインはNEXT FUNDS NASDAQ-100ーiFree NEXT NASDAQ100です。この比較期間だと明らかにNEXT FUNDS NASDAQ-100の方が低コストです。

次は2020年5月以降の比較です。

iFree NEXT NASDAQ100とNEXT FUNDS NASDAQ-100トータルリターンの比較、2020年5月以降

ほぼ互角ですが、直近ではNEXT FUNDS NASDAQ-100の方が低コストです。これは信託報酬の引き下げによる効果だと思われます。

NEXT FUNDS NASDAQ-100のトータルリターンの注意点

NEXT FUNDS NASDAQ-100のトータルリターンは、配当金に国内課税することなく、端株対応で100%無駄なく再投資した理想的な、現実にはあり得ないものです。これを生成した目的は、毎営業日天引きされている運用コストの大小を知るためです。

この理論的なトータルリターンは現実には得られないもので、実際の配当金の扱いを考慮すると(ほとんどの人にとって)iFree NEXT NASDAQ100の方が投資効率が高く有利です。

MAXISナスダック100とどちらかローコストか

NEXT FUNDS NASDAQ-100は2021年10月28日に税抜き信託報酬を引き下げ、MAXISナスダック100と同じ0.20%になりました。次はMAXISナスダック100の設定直後を避けた、2021年3月10日から2022年5月31日までです。

青のラインはNEXT FUNDS NASDAQ-100ーMAXISナスダック100です。比較期間の前半はNEXT FUNDS NASDAQ-100に負けていましたが、後半はMAXISナスダック100の方が有利です。

次はNEXT FUNDS NASDAQ-100が税抜き信託報酬をMAXISナスダック100と同率に引き下げてからの比較です。

NEXT FUNDS NASDAQ-100が税抜き信託報酬をMAXISナスダック100と同率に引き下げてからの比較

どうやらNEXT FUNDS NASDAQ-100の方がMAXISナスダック100より低コストのようですね。

売れ行きは

次はNEXT FUNDS NASDAQ-100の資金流出入額の累計の推移です。右端に余白を追加しています。またMAXISナスダック100もプロット(緑のライン)しています。

NEXT FUNDS NASDAQ-100は資金流出入が激しいです。売られすぎてマイナスになっている時期もありましたが、純資産総額がマイナスになったわけではありません。

良く売買されていることは確かです。またMAXISナスダック100も後発ながら健闘していますね。

評価:国内ETFが好きな人には良い選択肢

NEXT FUNDS NASDAQ-100【1545】の運用はNASDAQ100指数に忠実で、期待通りと言っていいでしょう。国内籍ETFのメリットを活かせる人には良い選択肢になるはずです。また、以前は10株単位でしか買えなかったのが、現在は1株単位で買えるのもいいですね。

以前はMAXISナスダック100【2631】にトータルコストで負けていましたが、信託報酬引き下げ後は互角か1545が有利に変わっています。ローコストな選択肢が増えるのは素晴らしいです。

でもETFへのこだわりがないなら、もっと手軽に少額から投資できるなどETFに比べて利便性の高い、iFree NEXT NASDAQ100かeMAXIS NASDAQ100が良いでしょう。

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