先進国株式

【徹底比較】先進国株式インデックスのおすすめを教えて下さい

日本で先進国株式と言うと、ほぼMSCIコクサイのことを指します。先進国株式インデックスファンドは、つみたてNISA適格のものだけでも18本ありますが、うち17本はMSCIコクサイをベンチマークにしています。

先進国株式は人気のジャンルであり、ローコストなものに限っても多数の商品が設定されました。が、信託報酬引き下げ競争に付いていけなかったものや、人気を獲得できなかったものが多く、現在選択肢になり得る商品は数本しかありません。

更新情報

評価記事が参照しているデータを最新版に更新しています。

MSCIコクサイとは

先進国株式インデックスを代表する指数であるMSCIコクサイについて、次の記事でやさしく解説しています。

超ローコスト化競争に生き残っている商品

税抜き信託報酬が0.1%を切っているものは5本あります。でもうち1本は不誠実な商品です。

ニッセイ外国株式

圧倒的な人気(純資産総額)を誇る、キング・オブ・MSCIコクサイです。信託報酬がeMAXIS Slim先進国株式と同率で最安なのは、ニッセイ外国株式だけです。

eMAXIS Slim先進国株式

ニッセイ外国株式に次ぐ人気(純資産総額)を獲得しています。

たわら先進国株式

たわら先進国株式の税抜き信託報酬は0.0999%ですが、ニッセイ外国株式とeMAXIS Slim先進国株式が競い合っている、信託報酬引き下げ競争から脱落気味です。

純資産総額の伸び率も、人気を反映してニッセイ外国株式、eMAXIS Slim先進国株式より低いです。たわら先進国株式を選択する経済的合理性はありません。

野村スリーゼロ先進国株式投信

野村スリーゼロ先進国株式投信は、2030年末までは信託報酬がゼロ、その後も現在のニッセイ外国株式やeMAXIS Slim先進国株式の信託報酬程度を予定しています。それだけ聞くと強烈なインパクトがあります。が、最大の問題は野村證券専売だということです。これを餌に顧客を釣り上げて、高コストな商品の販売につなげたいという意図がミエミエです。

こういう不誠実な商品は無視するに限ります。

業界最低水準の運用コストの意味

こちらにあるeMAXIS Slimシリーズの生命線とも言える売り文句「業界最低水準の運用コストを、将来にわたってめざし続ける」の注釈が変更されていました。気付いたのは2020年7月21日です。

次は変更前です。

対象範囲:公募投資信託(ETFおよび企業型確定拠出年金のみで取扱いのファンドを除く)をFundmarkの分類を参考に三菱UFJ国際投信が公開情報をもとに集計。他社類似ファンドの信託報酬率が当ファンドを下回る場合、当ファンドの信託報酬率を引き下げ、業界最低水準にすることを目指しますが、これを実現することを保証するものではありません。また、業界最低水準ではない期間が存在する旨、ご留意ください。

次は変更後です。

業界最低水準の運用コストを目指す一環として、公正な比較の対象となる他社類似ファンドに係る信託報酬率が当社ファンドを下回る場合、ファンドの継続性に配慮した範囲で信託報酬率を引き下げることを基本とします。ただし、信託報酬率が業界最低水準となることを、保証等するものではありませんのでご留意ください。

おそらく、野村スリーゼロ先進国株式投信に対抗値下げしないことへの対応でしょう。でも、以前から文句をタレている(eMAXIS Slimシリーズ嫌いな)人は、この変更も納得しないと思いますけどね。

SBI先進国株式

SBI先進国株式は、つみたてNISA適格の先進国株式インデックスで唯一、FTSEディベロップド・オールキャップ・インデックスをベンチマークにしています。MSCIコクサイと大きく違うのは、日本と韓国を含んでいることです。このベンチマークが好みなら、SBI先進国株式は良い選択肢になり得ます。

高コストで買う価値がない商品

2010年前後に税抜き信託報酬が0.50%から0.60%のローコスト先進国株式インデックスが相次いで設定されました。それらの多くは信託報酬が高止まりしており、新規投資する価値はありません。そういうのには興味ないって方は、ここまで飛ばして下さい。

SMTグローバル株式

ニッセイ外国株式登場以降の超ローコスト化競争には参戦しませんでしたが、だからと言って過去の功績が消え去るわけではありません。そしてSMTグローバル株式は今、(決して長くは続かない)収穫の時を堪能しています。

三井住友DS外国株式指数ファンド

人気を獲得するには信託報酬がちょっと安いだけではダメだってことを、この商品は教えてくれます。

eMAXIS先進国株式

eMAXIS先進国株式に投資するなら、マザーファンドが同じで信託報酬が圧倒的に安いeMAXIS Slim先進国株式に投資した方が断然有利です。ネット証券じゃなくて金融機関の窓口で買いたいのなら、つみたて先進国株式の方がいいです。いまどき、MSCIコクサイ連動ファンドに投資するのに、税抜き信託報酬が0.60%もする商品を選択する意味などありません。

外国株式インデックスe

外国株式インデックスeはローコストインデックスの先駆者の一員ですが、その歩みは不運なものでした。

Funds-i 外国株式

Funds-i 外国株式は人気を獲得できないまま、超ローコスト化競争には参戦せず、このまま終焉を迎える商品です。それでも不思議なことに、いまだに買われています。明らかにもっと有利な選択肢がいくつもあるにも関わらず、どうして高コストな商品を買うのでしょうか。

野村アセットマネジメントが先進国株式インデックスのジャンルにおいて、超ローコスト化競争に参戦した商品が野村スリーゼロ先進国株式投信だというのは、実はもうこのジャンルで今からまともに戦うのは無理だと認識しているからでしょうか。

超ローコストではないけどそこそこ売れている商品

税抜き信託報酬が0.20%程度のローコスト商品でも、そこそこ売れているものがあります。そういうのには興味ないって方は、ここまで飛ばして下さい。

つみたて先進国株式

MSCIコクサイに投資するのに、ネット証券よりも証券会社や銀行の窓口で対面で買う方が良い場合、コストは最安水準ではありませんが、運用の安定性と人気から、つみたて先進国株式は良い選択肢になります。

EXE-i 先進国株式

EXE-i 先進国株式はインデックスファンドでありながら、連動するベンチマークがありません。今でもiDeCo口座で買われているようですが、他の選択肢の方がいいです。

iFree外国株式

iFree外国株式は先進国株式インデックスの超ローコスト化が進む変革期に登場しました。一瞬だけその先頭に立ちましたが、信託報酬引き下げ競争に付いていくことができませんでした。

信託報酬が安くなければ売れない、これが現実です。

東京海上セレクション外国株式インデックス

長らく確定拠出年金専用商品でしたが、最近一般販売が開始され、つみたてNISA適格にもなりました。ベンチマークとの連動性が他社商品より少し劣ります。

ネット証券では戦えないですね。

ローコストだけど売れていない商品

売れていない商品は繰上償還のリスクが高くなるため、避けた方が良いです。そういうのには興味ないって方は、ここまで飛ばして下さい。

ダイワつみたてインデックス外国株式

eMAXIS先進国株式とつみたて先進国株式の関係に似ているのが、iFree外国株式とダイワつみたてインデックス外国株式です。iFreeシリーズと同じマザーファンドを利用しますが、扱っているのは大和証券のみです。

i-SMTグローバル株式

i-SMTグローバル株式はSMTグローバル株式の低コスト版です。SMTグローバル株式は人気商品でしたが、i-SMTグローバル株式は不人気で厳しい状況です。

Smart-i 先進国株式

ネット証券を利用している人にとっては、選択する価値のない商品です。金融機関の窓口で買うことを嗜好する人の場合でも、信託報酬が同じなら他の商品の方が良いです。

また、第三期決算期間で先物比率を大幅に引き上げたのは良くないですね。先物比率を下げて、現物株運用に戻して欲しいです。

ステートストリート先進国株式

MSCIコクサイ連動商品はたくさんありますが、ステートストリート先進国株式は僕の理解を超えた謎の存在です。運用報告書から計算したトータルコストはスリム先進国株式より0.1%も高いにも関わらず、スリム先進国株式よりも高パフォーマンスなのです。

でも楽天証券のラップ口座専用商品なので、無視していいです。

iシェアーズ先進国株式

iシェアーズ先進国株式のベンチマークはMSCIコクサイですが、ETFだけで運用します。ではMSCIコクサイに連動するETFを買っているのかと思いきや、そうではありません。なんちゃってMSCIコクサイです。

ブログでiシェアーズ先進国株式のリターンが高いとか言う記述があったら、それはある日とある日の基準価額の差を見ただけの、不適切な評価です。

その他の商品

たわら先進国株式高配当戦略

MSCIコクサイを参考指数にしたアクティブファンドでしたが、人気が出ず、あっさりと繰上償還されてしまいました。

人気が出ないと繰上償還のリスクが高くなるという実例です。

結論

純資産総額とトータルコストを一覧表にまとめました。

純資産総額とトータルコストの一覧表

トータルコストは運用報告書から計算したもので、いくらか現実のものと差が見られる商品が存在することに注意してください。

次は僕の結論です。

  • MSCIコクサイ連動商品で良いなら、ニッセイ外国株式かスリム先進国株式をおすすめします。
  • ベンチマークとしてFTSEディベロップド・オールキャップ・インデックスがいいなら、SBI先進国株式一択です。
  • ネット証券ではなくて、金融機関の窓口で買いたいのなら、つみたて先進国株式がいいです。

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